目指したのは、これまでに無かった完全サイレント
サイレントは時として爆発的な釣果をもたらしてくれる。警戒心が強い無風状態のクリアウォーターや、逆に聴力に依存度が高いマッディウォーター、さらにプレッシャーによって極度にスレたバスや、活性の低いバスなどにも、ラトル入りとは明らかに違った反応を示す。その証拠に、ラトル入りを使う人のバックシートからマクるシーンにもしばしば遭遇した。そこで、まずはラトルの有無による使い分けを提唱したい。ただしサイレントと一口に言っても、ラトル音を消しただけでは満足できない。フックやスプリットリング、ボディなどから発するささいな雑音も、空気中と比べ水の中では何倍も明確に伝わってしまう。そしてこの雑音の大半が、フロントフックの先がボディに当る音であった。これは泳ぎの良いルアーほど発生しやすく、いわゆるローリングマークとなって現れる。今回はこのフロントフックの音を解消すべくサイレント専用フックハンガー(PAT.)を開発。これ以外にも、いくつかの消音方法を考えたが、泳ぎを変えずに音を殺す方法は他に皆無といってよい。パテントまで所得したこの専用パーツは、ノーマルバジンのハイレスポンスなアクションはそのままに、極限の完全サイレントをもたらした。そしていくつかのカラーに採用しているリアフックのフェザーも針先がボディに当ることを防ぐと同時に、艶かしい動きでアピール。アクションもややタイト傾向に変わることからオリジナルとの違いが明確になり、状況に応じた使い分けによって、死角の無いトップウォータークランキングを実践することができる。